8月8日、練馬の会こと「朝鮮学校とともに・練馬の会」の主催で、講演会が行われました。
練馬の会メンバーによる報告文章をご紹介します。
メイン講演の動画も、ぜひご覧ください。
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練馬の会結成10周年記念講演会
田中宏先生「在日外国人差別の歴史と朝鮮学校」開催
2020年8月8日(土)午後2時から、練馬区立区民・産業プラザ研修室において、「朝鮮学校とともに・練馬の会」主催の題記講演会を開催しましたので、その概要について以下のとおり報告いたします。
「朝鮮学校とともに・練馬の会」の前身、「すべての学校に高校授業料無償化を! 練馬の会」発足から10年を記念して、立ち上げから三度目となる田中宏先生の講演会を企画。
朝鮮学校の先生やオモニ会の方たちのほか、共同通信の粟倉義勝さんと神奈川新聞の石橋学さんの姿もあり、コロナで半数の会場定員が満席に。
今後の活動の活力となるイベントとなりました。
●10年を振り返って
講演に先立ち、練馬の会のメンバーである片野さんと李さんから、10年を振り返っての報告がされました。
片野さん:
「高校生たちが参加して、自分の思いをよく訴えて、リーフレットを配っている。それに頼っていてはいけないと思いながら、一緒に街頭活動してきた」
李さん:
「第1回目の情宣の日、大雪の中40人あまりの日本人が集まったことが、自分のあきらめない気持ちの原風景としてある。政府は戦後ずっと民族教育を隔離しようとしているが、それは失敗に終わっている。民族教育に対する理解は確実に深まっていると思う」
●メイン講演
田中先生の講演が始まると、多彩かつ立体的なエピソードが次々に繰り出され、時間が足りないほどでした。(内容はとても紹介しきれませんが、U PLANさんの動画でご覧いただけます。)
以下クリックでyoutube動画が見れます
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UPLAN 田中宏「在日外国人差別の歴史と朝鮮学校」
日韓条約が締結された1965年にあった、
「朝鮮人としての民族性または国民性を涵養することを目的とする朝鮮人学校は、わが国の社会にとって、各種学校の地位を与える積極的意義を有するものとは認められないので、これを各種学校として認可すべきでない」 という、文部次官通達をあげて、民族教育をするところは学校と認めないという基本姿勢だから、幼稚園も高校も大学も差別する。民族教育を差別しているのは植民地時代と同じ、など「無償化問題」の本質をあぶりだすような数々のお話に圧倒されるばかりでした。
講演後、主催者に対して、東京、大阪の高校無償化訴訟で敗訴が確定した今後の運動方針を問う質問があり、それには司会からふられた、無償化連絡会共同代表の長谷川和男さんが、「無償化訴訟は3つ残っているので、金曜行動を中心に支えていく。コロナで資金集めのイベントが開催できなくなった朝鮮学校のため、カンパ運動もたちあげた。また、日本人と在日の保護者が一緒になって各朝鮮学校を支援する地域の運動もつくりあげていきたい」と答えてくださいました。
講演会が終了した後には、田中先生を囲んで、オモニ会の方が差し入れくださったお菓子をいただきながら懇談の時間を持ちました。オモニ会のみなさま、どうも御馳走様でした。
(報告::市川はるみ)